世にも奇妙な

7年ほど前の話。

わたしはオーストラリアに1ヶ月ほど滞在していました。

そんなある日、朝の5時ごろにハッと急に目覚めました。

知り合いのおじいさんが夢にでてきたのです。

家族ぐるみでよくしていただいた方なんですが、

いままで夢にでてきたことなんて一度もありません。

当時そのおじいさんは長い間入院されてました。

肝臓の癌だったのですが、80歳という高齢のせいか病気の進行が遅かったのです。

その日早朝に目が覚めてから胸騒ぎが止まらず、

一刻も早く家族に電話したいと思いました。

かといって朝の5時や6時に電話するわけにもいかず、

不安な気持ちを抑えて3時間ぐらい待ちました。

「もしもし、おはよう。みんな元気?...かわりない?」

母が電話に出たが、おじいさんの夢のことはなかなかきりだせず。

だって、縁起でもないでしょ?

電話を切る間際にやっと、

「おじいさん、病気どう?大丈夫?...今朝夢にでてきはったから、ちょっと気になってん。」

「いまのところかわりないみたいやで。ここ2、3日連絡はないんやけど...。

もし容態が悪かったら何か連絡あるやろうし。」と母は言いました。

よかった。夢なんかたまたま見ただけで、考えすぎやんな。

電話を切って、ほっとしました。



そのまま1週間ほど過ぎ、帰国の予定を知らせるため家に電話しました。

もうおじいさんの夢のことはすっかり忘れていました。

「もしもし、わたし。もうすぐ帰るからね。」

「...あんな、前に電話してくれたやろ、

あの日の夜に連絡があって...

おじいさん、亡くなってん。」

「亡くなったのが、あんたが電話してくれた日の早朝やってん...。

もうお葬式も終わって...

おじいさん、あんたが今オーストラリアに行ってること、いつもご家族にうれしそうにお話してたみたい...。」



このときまで霊とか、不思議なことって、ぜんぜん信じてなかった。

そんなのありえないと思ってたし、仮に霊が存在してたとしても、怖いしかかわりたくないと思ってた。

このときから、あったかいもんなんだと思うようになりました。




※ぜんぜん日記じゃないんだけど、読んでほしいので書きました。